会社の飲み会で終電を逃し、タクシーで自宅マンションに深夜2時過ぎに帰ってきた時のことでした。酔いも手伝って、早くベッドで寝たい一心で玄関の鍵穴に鍵を差し込もうとしたのですが、鍵が全く回りませんでした。
最初は、酔っ払っているせいか、鍵穴にうまく鍵が入らないだけだと思っていました。何度かガチャガチャと試してみたのですが、鍵は奥まで入るものの、びくともしません。さすがに焦り始めました。酔いは完全に冷め、冷や汗が出てきました。マンションの廊下は静まり返っており、自分の立てる音だけが響いているように感じました。
トラブルが起きたのは、自宅マンションの玄関の鍵でした。築10年ほどのマンションで、鍵は一般的なディンプルキーです。これまで鍵のことで困ったことは一度もなかったので、まさか自分がこんな目に遭うとは思っていませんでした。
鍵が回らない原因を冷静に考えてみました。まず、鍵が折れているとか、曲がっているということはありませんでした。鍵穴に異物が詰まっている可能性も考えましたが、懐中電灯で照らしてみても何も見当たりません。もしかしたら、鍵穴の中で鍵が欠けてしまっているのかもしれない、という考えが頭をよぎりましたが、確認する術はありませんでした。
どうしようかと途方に暮れていると、スマホで「鍵トラブル」と検索してみることを思いつきました。検索してみると、24時間対応の鍵業者があることを知りました。一番最初に出てきた業者に電話をかけてみました。深夜にもかかわらず、電話に出たオペレーターの方はとても丁寧に対応してくれました。状況を説明すると、すぐに作業員を手配してくれるとのことでした。
待つこと約30分、作業員の方が到着しました。作業員の方は、私の顔を見るなり、「お困りでしたね」と優しく声をかけてくれました。状況を説明し、鍵穴を見てもらうと、作業員の方はすぐに原因を特定しました。原因は、鍵穴内部のピンという部品の磨耗でした。長年の使用でピンが磨耗し、鍵と噛み合わなくなっていたようです。
作業員の方は、特殊な工具を使って鍵穴を分解し、内部のピンを調整してくれました。ものの10分程度で作業は完了し、鍵はスムーズに回るようになりました。プロの技術にただただ感心するばかりでした。
今回の鍵トラブルを通して、教訓を得ました。まず、鍵のメンテナンスは重要だということです。鍵穴にゴミが詰まらないように定期的に掃除することや、鍵の動きが悪くなってきたら早めに業者に相談することの大切さを学びました。