数年前の冬、住んでいたマンションの部屋の鍵を無くしてしまいました。共有スペース入り口は、事情を話して一緒に住民の方と入ることが出来たのですが、肝心の自分の部屋の鍵がなく、途方に暮れてしまいました。雪の降る地方に住んでいたため、雪でマンション周辺の道を探しても鍵は見つからず。日頃から落とすことや、紛失に備えて鈴をつけていたのですが、雪が柔らかく音がしなかったようです。とにかく部屋の前で待機していても仕方ないので、携帯電話で104を使用し、鍵のトラブルに対応してくれる業者に連絡をしました。数十分後、鍵開けの業者が来てくれたのですが、これが手間取っていて全く開く気配がないのです。ずっと「おかしいな」とか「あれ?」と焦っているばかりで、扉自体はピクリともしません。管理人の方に相談したかったのですが、すでに管理人室に人はおらず、帰宅したままになっていました。どうしても入れない場合は、管理組合の緊急連絡先などに連絡するしかないと思っていたところ、鍵のトラブルの業者の方から提案が。「扉の覗き穴がレンズで作られているので、そこを壊して長い棒状のものを指し込み、開錠する」というのですが、それは部屋の玄関の扉を破壊することになるな!と思いました。しかしどうしても入れないなら仕方ないのか?と困っていたところ、娘が帰宅。幸い娘は鍵を持っており、無事に扉を開けることが出来ました。あのまま誰も来なかったら、私は確実に扉をおかしくしていたと思います。そして「鍵のトラブルの業者さんといえども、絶対に開けられるものではないのだ」と理解しました。あれからは鍵を無くしていません。あのとき覗き穴のレンズを壊さなくて本当に良かったです。